TDK Electronics

2016年11月9日

CeraPad™: ESD保護機能内蔵のLED向け薄型回路基板

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  • 標準型ツェナーダイオードの3倍以上のESD保護性能
  • 通常の基板よりも3倍以上優れた熱伝導性
  • 標準LED素子用にカスタム化したチップサイズパッケージを実現

TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、EPCOSブランドの積層基板にESD保護機能が内蔵され、別途ESD部品を搭載する必要のない薄型セラミック回路基板であるCeraPad™を発表します。この回路基板は、優れたESD保護性能と小型化を最大限両立しております。

上限25 kVというCeraPadのESD保護性能は、ツェナーダイオードの標準品である8 kVの3倍以上の保護力があります。さらに、このセラミック回路基板は、厚さがわずか300 µmから400 µmと極めて薄く、通常の基板の3倍以上という熱伝導性が特徴となっています。CeraPadは、顧客の要件に応じて、標準はんだ (Sn/Ag/Cu、260℃)でのリフロー処理と共晶接合(AuSn、320℃)の両仕様で設計可能です。

この新技術は、ユニットあたりの数と搭載密度が高まり続けているLED製品への用途に適しています。CeraPadは、標準LED素子を搭載するチップサイズパッケージ(CSP)として、CSP 1515(1.5x1.5mm)からCSP 0707(0.7x0.7mm)を実現しています。さらに、CeraPadはLEDとほぼ同一の低い熱膨張率(6 ppm/K)も利点です。そのため、温度変化による回路基板とLED間の機械的ストレスはほとんどありません。

プリント基板と同様、 CeraPadの積層技術を活用し、内部の各配線がスルーホールビアで接続させた一種の集積回路を設計することが可能です。現在のマトリクスLEDは直列で繋がれたいくつものLEDで構成されています。CeraPadのモジュールでは、個別に制御可能な数百個のLED点光源による新たなLEDマトリクス配列を実現しています。このテクノロジーを利用して、例えばスマートフォンの複数個のLEDを用いたフラッシュや車の可変ヘッドライトなど、最小のスペースで高解像度の照明や安全に関わる照明効果を生み出すことができます。

TDKは、お客様にとって魅力的なパッケージソリューションを提供するために、CeraPadにより、今後ますます高まってくるLEDやICなどのESDセンシティビティに対応します。それにより、照明のデザイン性を高め、LEDの照明効率をさらに高めることに貢献していきます。

主な用途

  • 自動車のヘッドライト、スマートフォン用フラッシュにおけるLEDシステム
  • ECU、スマートフォン/タブレット

主な特徴と利点

  • 積層回路基板に一体化されたESD保護機能
  • 上限25 kVのESD対応性能
  • 22 W/mKという高い熱伝導性
  • 300 µmから400 µmの薄層

製品の詳細情報は www.epcos.co.ja/inquiry で参照できます。

 

 

TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2016年3月期の売上は約1兆1500億円で、従業員総数は全世界で約92,000人です。

※主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。



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TDK株式会社 広報部 電話 +81 3 6778-1055 連絡してください

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