2017年11月21日
全固体電池: CeraCharge™-世界初の充放電可能なSMDタイプのオールセラミック固体電池
- 小型EIA 1812ケースサイズ
- -20 °C~80 °Cの幅広い温度
- 1000回の充放電サイクル
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、小型SMD技術を用いた世界初の充放電可能なオールセラミック固体電池であるCeraCharge™を発表しました。CeraChargeは小型EIA 1812パッケージ(4.5 x 3.2 x 1.1 mm)により提供され、定格電圧1.4 Vで容量100 µAhを実現しています。充放電サイクルは、条件により1000回以上可能であり、短時間またはパルス動作のために数 mAの電流を引き出すことができます。SMD技術により、電池の配置が簡単になり、リフロー方式のはんだ付けが可能となり、それが最終製品の生産コストを削減できます。
CeraChargeには一般的な電池に用いられている電解液を使用しておらず、セラミック固体電解質を介して充放電を行います。CeraChargeはMLCCのような積層技術をベースに製造されており、この技術により、従来型の充放電可能なリチウムイオン電池の比較的高いエネルギー密度と最小の体積を実現し、セラミックの多層コンポーネントの安全性および大量生産の利点を融合させています。また、固体セラミック電解質を使用することで、火災、爆発、または液体電解質の漏出のリスクがなくなります。
CeraChargeはコンポーネントを直列、並列に接続することにより容量と電圧を増やすことができます。これにより特にIoT(モノのインターネット)専用デバイスなど、さまざまなアプリケーションの可能性が広がります。たとえば、リアルタイムクロック、Bluetoothビーコン、ウェアラブル端末、環境発電システムです。
主なアプリケーション
- IoTデバイス、リアルタイムクロック、Bluetoothビーコン、環境発電システム
主な特長と利点
- EIA 1812ケースサイズにおける小型SMD設計
- 簡単な配置およびリフロー方式のはんだ付けを用いた処理
- 固体セラミック電解質により、火災、爆発、または液体電解質の漏出リスクがなくなります。
製品の詳細情報は www.epcos.co.jp/inquiry で参照できます。
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、センサおよびセンサシステム、電源です。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。さらに、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等も提供しています。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2017年3月期の売上は約1兆1800億円で、従業員総数は全世界で約100,000人です。