ノイズ抑制シート
2015年9月15日
業界最高水準の薄型高透磁率磁性シートの開発と量産
- コンポジットタイプで透磁率220(at 1MHz typ.)を実現
- 弊社従来品IFL12に比べ、同等性能で約20%薄型化を達成
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、薄型で業界最高水準*の高透磁率磁性シートIFL16シリーズを 開発し、今月より量産することを発表します。
近年、スマートフォンをはじめとする各種電子機器は、小型薄型化と共にNFCや非接触給電とはじめとする多機能化が進んでいます。これに伴い、機器内部は一層の高集積化が進み、ノイズ対策についても効率の良い抑制効果が求められています。ノイズ対策は、基板上の回路設計と、それに伴い実装される各種電子部品により施されますが、これに加え、想定外の不要なノイズに対しても輻射を抑える必要があり、ノイズを吸収し熱エネルギーに変えることができる磁性シートを使うことで、ノイズが機器外部へ漏れることや、内部で反射し他の部品等に影響を与えるのを防ぎます。
また、近年、スマートフォン、タブレット端末等で電磁誘導の原理を用いてペン入力するケースが増加しています。ペン入力の感度向上を目的に、ディスプレイのセンサーボードには磁性シートが貼付されています。ペン入力の高速、高精度化および、センサーボード、磁性シートの薄型化の市場ニーズが高まり、高透磁率の磁性シートが必要とされています。 本製品は、これらの要望に応えるべく当社独自の材料技術を駆使して、透磁率220(at 1MHz typ.)を実現した薄型の磁性シートです。
本製品の標準シートサイズは300×200mm、厚み寸法は0.03mm、0.05mmの2種類をラインアップしています。他にロール形状300mm×100mでの供給も対応可能です。従来品のIFL10Mシリーズ、IFL12シリーズに加え豊富なラインナップを提供します。
* 2015年8月現在、TDK調べ
用語集
- 透磁率:磁性体に磁界を印加したときの直の増加率の事で、磁性体における(磁力線)の吸収しやすさのこと。記号μ’(ミュー)で表される。
主な用途
- スマートフォン、タブレット端末
- 電磁誘導式ペン入力の感度向上
- 各種電子機器の放射ノイズの低減
主な特長と利点
- 高い透磁率220(at 1MHz typ.)による薄型化
- 薄型による搭載機器の軽量化
主要製品
製品名 | 標準外形寸法 [mm] | 厚み寸法 [mm] | 透磁率 [at 1MHz typ.][μ’] | 推奨使用周波数帯 [MHz] |
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IFL16-030NB300x200 | 300 x 200 | 0.03 | 220 | 0.5~1000 |
IFL16-050NB300x200 | 300 x 200 | 0.05 | 220 | 0.5~1000 |